工事部のMです。
6月も終わり、夏が近づく季節となってきました。
さて、工事部では、最近こんなものをつくる作業を行っています。

茶色や透明のシートに包まれた、謎の丸太の集積・・・・
近くの山や林を歩いている際に、見かけたことはないでしょうか?
いったい何のためにこんなものを作っているのか、、
ご存知の方もいらっしゃるとは思いますが、これは松くい虫被害によって、アカマツが枯れるのを防ぐための伐倒・燻蒸作業を行った結果できあがるものなのです。
今回は、この松くい虫被害防除の作業について、説明したいと思います。
まずは、松くい虫被害について簡単に説明します。

深緑の山々を見渡すとぽつんぽつんと赤く枯れたアカマツを、あちらこちらに発見することができるかと思います。
このアカマツが枯れてしまっている最大の原因が松くい虫による被害です。
松くい虫被害は、「マツノザイセンチュウ」という体長1ミリメートルにも満たない線虫が、アカマツの樹体内に入ることで、アカマツが水を吸い上げにくくなり、枯れてしまう被害です。
この線虫が、「マツノマダラカミキリ」というカミキリ虫によって別のアカマツの木に運ばれることでさらに被害が拡大してしまうのです。


マツノマダラカミキリ(運び屋) マツノザイセンチュウ(病原虫)

https://www.rinya.maff.go.jp/j/hogo/higai/matukui.html 林野庁HPより引用
被害の量は、全国的には近年減少傾向だったものの、令和5年度に12年ぶりに増加しているとのことで、佐久市近辺の山々でも被害は広がっています。
被害を防ぐための方法は、薬剤散布や樹幹注入などいくつかありますが、弊社で主に行っているのが、伐倒・燻蒸によるカミキリ虫・線虫の駆除作業になります。
簡単に説明すると、松くい虫被害によって枯れたアカマツの木を伐って、積み上げて、薬剤をかけて、シートで覆い、太陽の熱によって燻蒸をすることで、樹体内にいるカミキリ虫の幼虫や、線虫を駆除するという作業です。
では、全く興味はないかもしれませんが、この伐倒・燻蒸による防除作業についてもう少し詳しく説明してみたいと思います。
まず、枯れたアカマツを探します。
遠くから見れば、わかりやすく見える枯れたアカマツの木も、いざ林の中に入ると、たくさんの木の中でどの木が枯れているのかが、わかりづらく見つけるのに結構苦労します。
枯れたアカマツを無事に発見できたら、枯れたマツの木を伐倒します。


木が無事に倒れたら、枝を払って、

1.2mの長さに玉切りして丸太にしていきます。

切り終えたら、おおよそ1立法メートルくらいになるよう丸太と枝を積み上げます。

重さが100kgを超えるような丸太を急斜面で積み上げなくてはならない時もあるので、安全に、また崩れないよう工夫して積み上げていきます。
積み上がったら、生分解性のシートで覆い、

カミキリ虫を駆除するための殺虫剤を入れて、

土をかけてシートを固定します。

土をかけてシートが飛ばないよう固定できたら完成です。

あとはこのまま太陽熱で燻蒸を14日程度行うことで、駆除完了となります!
枯れた木は、生きている木よりも伐倒時の危険度が高くなります。
またできるだけ他の枯れていない木を傷つけないように倒さないといけないため、難易度が高い場合も多いです。
そして基本的に重機等の機械が入らない場所での人力作業になるため、体力もかなり必要な作業になります。
時には、材として使わなければもったいないような立派な木を処理することもあり、心寂しい気持ちになることもあります。
そんな体力も技術も求められる作業ではありますが、少しでも被害を減らすことができるよう、丁寧に、そして安全に留意をしてこれからも作業を行っていきたいと思います。
以上、あまり語られることのない松くい虫被害防除の作業についての説明でした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
(工事部 M)
